87式自走高射機関砲は、M42ダスターの更新用として昭和57年に開発開始。当初は61式戦車の車体をベースに開発予定でしたが、大きさの問題から74式戦車をベースに設計開発し、昭和62年に制式化されました。目標の捜索・追尾・射撃までの対空戦闘を一連して行える陸上自衛隊唯一のスタンドアローン高射火器で、機甲部隊に随伴し敵対戦車ヘリコプター等に対抗しうる近接対空援護火器として現役配備されています。
主砲にはエリコンKDA35mm機関砲が2門、砲塔後部には捜索レーダー/追随レーダーが装備され、バックアップとしてレーザー測遠機、赤外線暗視装置、TVカメラも備わります。また対空射撃用とは別に用意された徹甲弾を使用することにより、対機甲戦闘にも対応しうる万能さを持ちあわせています。車体は74式戦車に比べ容積拡大のため別車体のようなシルエットとなりました。
52両が調達され、現在は高射特科部隊である第7高射特科連隊(東千歳)や第2高射特科大隊(旭川)、高射学校(千葉)や武器学校(土浦)に配備されています。毎年夏季に行われる富士総合火力演習でも実弾射撃をする姿が見られる主力装備の一つです。
本製品は1/72ミリタリーシリーズNo.9 87式自走高射機関砲(2両入り)に隊員パーツが付属した製品です。
◆2018年、1/72ミリタリーシリーズに完全新規金型で登場した87式自走高射機関砲
~作りやすく、精密な再現性を~
部品点数は109点で最小限にまとめつつ、再現性を重視すべき部分は別体パーツとしています。砲塔はスライド金型を用いた一体成型。車体の上側面および底面には実物にある溶接痕や滑り止め部分を的確に表現しています。
~実車を的確に立体化した完全新規設計~
35ミリ砲身のテーパー角、最大豊隆部分の位置など特徴を1/72では微細ながらも盛り込みプラパーツ化。発発(発煙弾発射機)は前期型の3連タイプ、後期型の4連タイプが選択可能。履帯は観閲式などでみられるゴムパッド付を再現しています。
レーザー測遠機や赤外線暗視装置、前照灯およびペリスコープは透明パーツ化。車体底面には操縦士非常脱出口や溶接痕など省略されがちな意匠も再現。体後部の牽引ワイヤーは塗装を考慮し別パーツとしています。
~付属デカールがマニアックな内容に~
車両番号、所属表記や部隊マークなど基本的な表記は「2高特」「7高連」「高射学校」「武器学校」と全部隊を網羅。さらに高射学校の独特な二桁番号、千歳のC経路ジオラマを作りたくなる公道走行時の「追越注意」表記などを収録。各駐屯地で観閲行進時に隊旗が掲げられた車両や、過去に特徴あるマーキングがされた車両を発発3/4連搭載車均等に収録しています。
◆付属する隊員パーツは3体~分(弾帯の有無など選択により3体以上の製作が可能)。
パーツは着座・起立・射撃・敬礼・旗手などのポージングを含む内容。「頭部・右腕・左腕・上下半身」の4ピース分割で、組み合わせによりポージングを変化させられます。
・頭部は3種で各2パーツずつ1ランナーに収録。装甲帽とゴーグル・装甲帽・88式鉄帽から選択可能。装甲帽はヘッドセットを装備した状態を繊細な造形で再現。
・胸部~下半身のパーツは着座と起立姿勢があり6種各1パーツずつ1ランナーに収録。弾帯・サスペンダーの有無、車載機銃の構え時に前屈む立位、敬礼時の直立などの種類があります。
・右腕は19通りのポージングを、旗棒も合わせて収録。ハッチ周囲や車載機銃を把持するスタイルや、敬礼、指差し、受閲旗手の腕と旗棒などを収録しています。戦闘服の皺の出具合や、手指の造形など細密な仕上がりをしています。
・左腕は13通りのポージングを収録。ハッチ周囲や車載機銃を把持するスタイルや、車両に着座したときの掴まるポーズを収録しています。
モニターや画像解像度の問題により、色の見え方が実際の商品と異なることが御座いますので、予めご了承下さい。商品は新品・未開封です。