軽巡洋艦「矢矧」は阿賀野型3番艦として戦時の昭和18年12月に佐世保海軍工廠で竣工しました。
阿賀野型は水雷戦隊旗艦として計画計され、それまでの5,500トン型とは一線を画す近代的な外観・兵装が特徴です。主砲は15センチ連装砲を3基、新開発の長8センチ連装高角砲を2基装備。矢矧は竣工後、マリアナ沖海戦・レイテ沖海戦と主要な戦闘に参加。その合間を縫って対空兵装の増強等が行われました。
昭和20年4月、沖縄に上陸した米軍に対応する天一号作戦により、戦艦大和を護衛するため第二水雷戦隊旗艦として出撃、優勢な米艦載機の攻撃により魚雷7本、爆弾12発以上を受け沖縄へ向かう途上で戦没しました。
製品は接着組立と塗装を必要とする未塗装キットです。
スケールは1/700で、艦底部は含まない洋上模型です。
◆製品は複数の年次状態から選択できます
・昭和20年4月の天一号作戦による大和と共に沖縄へ出撃した最後の姿で、25ミリ単装機銃を28基搭載。
・昭和19年6月末からのマリアナ沖海戦後、25ミリ単装機銃18基を搭載、航空作業甲板の形状変更前。
・昭和19年6月のマリアナ沖海戦時で、単装機銃は増強されていなかったとされる姿。
◆矢矧の年次変化に対応したパーツを用意・封入
・高角測距儀の支筒は昭和19年時と20年時で形状変化に対応して別パーツ化。
・航空作業甲板は開口部の形状に対応し2種類の年次違い年次違いに対応した専用パーツ。
・艦尾付近の甲板は年時により艤装品が異なる様相を再現するため2種類の専用パーツ。
・艦橋前方両舷のダビットは展開・収納の2種を用意。前者は昭和19年用で艦載艇が陸揚げされてない状態で使用。
◆姉妹艦と異なる3番艦矢矧の特徴を再現
・艦橋は矢矧専用のパーツとし形状差を明確に再現できるようにしています。
・主砲天蓋は酒匂と異なり天蓋前面左の照準手窓が天地に小さいタイプとした専用部品を用意。
◆それまでの日本軽巡洋艦の流れとは異なる近代的な阿賀野型の形状を余すことなく再現
・艦体は左右貼り合わせ式で、竣工時に比べ舷窓は閉塞され数が減じた姿を再現。
・舷側全周囲を走る舷外電路は、留め具部分まで表現した繊細な彫刻。
・甲板および艦橋各層にはリノリウム敷を表現する押さえ金具や鉄甲板の滑り止め・ストリップ模様をメリハリある彫刻で表現。
・艦橋前方のシェルター部はスライド金型を用い一体パーツ化。側壁に緻密な彫刻と造形に。
・主砲塔はスライド金型で側面と上面に窓やラッタル・鋼板継ぎ目を再現。
・煙突頂部の格子は抜けた状態でリアルな造形、内部の整流板も別パーツで立体化。
・煙突は左右貼り合わせ式、モンキーラッタルも彫刻。蒸気捨管はそれぞれ独立パーツとして姉妹艦との差を表現。
・マスト下部の三角錐トラスはスライド金型を使用して抜けた状態としています。
・航空作業甲板の後端両舷にある小型クレーンは別パーツで立体的かつ正確に再現。
・4.5メートル高角測距儀は円柱状の腕部形状を正確に形状か、専用部品として封入。
・22号電探・舷梯(格納)・方位探知アンテナ・補用翼格納所などを別パーツで余すことなくパーツ化。
・長8センチ連装高角砲はシールドと砲身を別パーツ化し新規専用設計品として収録。
・水偵揚収クレーンは側面の軽め穴までを再現し精密感を上げています。
・搭載水上偵察機は零式(三座)水上偵察機を2機収録。成型色は灰色。
◆付属デカールは2種類
付属デカールは2種で軍艦旗や日章旗、艦載機のマーキングを収録したデカール。
→軍艦旗等はサイズ3種を用意。実物の10巾、6巾、3巾の寸法を1/700スケールとしたものが収録。艦載機の日の丸、味方識別帯(黄帯)など収録し、日の丸は大戦後期の白縁がないものも含みます。
→喫水表記や艦首の菊花紋章、艦尾の艦名表記(金色および軍艦色塗りつぶしの2種)を収録したデカール。
●九六式25ミリ機銃(3連装・単装)が2種類のクオリティーパーツから選択ができます。
→銃身と架台を別パーツ化した精密形状、塗り分けが楽になる構造。
架台と銃身のランナーを組み合わせることで接着位置におさまり、流し込み接着剤を使用ののちゲートカットする設計。成型色は架台をグレー、銃身をガンメタリックなので塗装せずとも色分け表現が可能。3連装機銃は防弾板も別パーツ化しておりさらに精密な造りにすることができます。
→もう1種は従来の一体成型タイプを封入。
成型パーツは呉工廠色を模したグレーおよび透明色、ガンメタリック色の3色構成です。
組立てパーツ数208点 (昭和20年時の場合)
【付属内容】
・ランナーx29
・組立説明書x1
・デカールx2
モニターや画像解像度の問題により、色の見え方が実際の商品と異なることが御座いますので、予めご了承下さい。商品は新品・未開封です。